年金を貰うまでの猶予は5年間!
日本では、定年退職後の60歳を過ぎても、現状ではすぐに年金を貰うことはできません。
年金が支給されるのは、現状では「65歳」からとなっています。
それは、定年退職してから年金を貰うまでに「5年間」(65歳-60歳=5年)もの猶予があるということです。
そして、年金をもらうまでの猶予の5年間を、60歳で会社を定年退職した人たちは、一体どうしているのでしょうか?
定年退職後も安泰ではありません。
それは、それなりに多くの貯蓄がある人や退職金が多い人などは、リタイアして60歳からの老後を悠々自適で暮らして行けると思います。
しかし、大部分の貯蓄が十分にない人などは、生活するためには、60歳の定年退職後も働かなくてはなりません。
そこで、今の会社の雇用を延長して、給与が安い嘱託社員になったり、もしくは定年退職後に再就職して、マンションの管理人、清掃、警備員など・・・
それ以外にも、高齢者が多く雇用されている仕事はあると思いますが、安い賃金でもいいからと、何とかして仕事を探して収入を得ようとしています。
安い労働力が溢れる結果に!
そうなると、安い労働力が労働市場に溢れることになり、会社として収益を考えるなら安い労働者を使いたいわけで、結果として給与が安い定年退職者を使うようになるわけです。
となると、ただでさえ仕事がなかったり、労働者の4割以上が非正規だったり、年収300万以下の人が4割以上もいる、今の日本の現状なのに・・・
これから増々定年退職者が増え、定年退職者に労働環境を奪われてしまっては、さらに仕事が少なくなったり給与を下げられたりすることになる思います。
それは、定年退職者も生きるのに必死ですので、仕方がないことだと思います。
しかし、結果として若い人たちの労働環境を奪っているような形になっていて、今このことが非常に深刻な社会問題になっています。
なんで何も対策をしようとしないのか?
そこで、なぜ年金を払うのに、定年退職した60歳から5年間もの猶予があるのか、私にはわかりません。
もちろん、財源がないからだということは、十分に理解できます。
しかし、今後年金の支給年齢を財源がないからという理由で、65歳から68歳70歳と上げることになれば、増々労働環境は悪化すると思います。
それなのに、労働環境に対する対策を何もしようとせず、何とかして年金の支給年齢を上げることだけに躍起(やっき)になっている意味がわかりません。
最後に
今一生懸命働いている人がいるからこそ、年金が出せるわけで・・・
そこで、年金のことよりもまず先に考えるべきことは、いかにして今働いている人たちの労働環境を良くするかということだと思います。
そして、労働環境を良くすることで税収を上げれば、その税収を年金の財源に充てるなど、そういったことは考えられないのかな?
結局、こういうことが「木を見て森を見ず」(物事の一部分や細部に気を取られて全体を見失うこと)というとなんでしょうね。
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