貧困大国アメリカ
アメリカも日本と同様に「下流老人」といわれる人は多く、アメリカは「貧困大国」といわれていますので、それは当然といえば当然のことだと思います。
しかし、アメリカの下流老人の事情は、日本の下流老人とは少し違うようで、それはアメリカでは下流老人への支援が、幾つも用意されているからです。
その支援とは、例えば65歳になりある条件をクリアすれば、月850ドルの支援を受けられる制度があります。
850ドルというと、今の日本円にすると「約9万程度」になると思います。
それ以外の支援
また、収入の3分の1を払えば、家賃を全て保障してくれる制度もあり、上記の850ドルの3分の1は「225ドル」になりますので・・・
その225ドルを払えば、どんな家に住もうが、家賃の全てを政府が負担してくれます。
それ以外にも、アメリカはキリスト教の文化が根強く、人を助けることを善とする精神で、貧しい人を助ける制度が多数あります。
また、アメリカではチャリティーや寄付が美徳とされる文化があり、貧しい人向けに「フードスタンプ」(食料クーポン)などを配る制度もあります。
そのようなことを考えると、日本の下流老人よりもアメリカの下流老人の方が、恵まれた環境にはあるといえると思います。
医療費は厳しいアメリカ
しかし、アメリカにも欠点というかデメリットもあり、例えば医療補助の制度は、ほぼ崩壊している状況にあるといわれています。
日本では、2割負担や3割負担で受けられる医療も、アメリカでは高額になる場合もあります。
それは、日本と違い国民健康保険などの社会保険制度がないアメリカでは、個人で保険に加入するのが一般的になっているからです。
そして、民間の高い保険に入らなければ病院に行った場合、支払いが追いつかないのが現状だそうですが、民間の保険はかなり高額だといいます。
民間の保険は高いけど・・・
ただし、民間の保険が高額だからといって、保険に入らないでいると・・・
例えば、アメリカで救急車を一度呼ぶと場合によっては、数十万単位で請求される場合があるそうです。
また、大病になり大きな手術を一度受けると、手術の内容によっては、1000万以上も請求される場合もあるそうです。
一方、日本では救急車を呼んでも無料ですし、高額医療については、後から掛かった医療費を申請すれば、医療費の多くは返還されることになります。
下流老人の厳しい現実
上記は、下流老人に優しいといっても、国により一長一短があるということだと思います。
そして心情としては、たとえ下流老人になってしまったとしても、支援する制度が多くあれば、老後の心配は少なくなると思います。
しかし、下流老人を手厚く保護しようとすれば、それだけお金が掛かることになりますので、そう簡単にはできることではないと思います。
とにかく、下流老人はどの国においても、厳しい現実があるということになると思います。
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