ひきこもりと8050問題
中高年のひきこもり当事者が直面する問題とは?
それは、高齢の親の病気や介護、親亡き後の生活困難などに直面する「8050問題」で、ここ数年で注目を集めています。
そして、45歳の次男が約20年間、自宅2階にひきこもっているというTさん
働かない子どもと、彼らを許す親への偏見は根強いと言います。
それは、子どもに対しては、いい歳して働かずにひきこもっていて、楽でいいよな!とか働けよ!という偏見
また、親に対しては、いい加減に子離れしろ!とか、子どもに甘すぎる!という偏見です。
強迫神経症と診断された次男
Tさんの次男は、幼少期から規則を真面目に守り、融通の利かない面があった。
高校に入ると「足に悪いのに、うさぎ跳びをするのはおかしい!」と反発して、部活をやめてしまった。
その後、正論を曲げない性質が強まり、周囲と衝突するようになった。
大学2年で、手を10分以上洗い続けるなどの「不潔恐怖」が始まった。
医者からは「強迫神経症」と診断され、卒業後も就職せず家にいる。
ひきこもりになってしまった次男
当初は「大学まで出てどうして働かないんだ」と叱責した。
しかし、次男は黙り込むばかりだった。
早く治したいと焦ったTさんが、医師に掛け合って薬の量を増やしてもらった。
結果、次男の意識がもうろうとして、失禁してしまったこともあるという。
また、ひきこもりの実態を知らない人が見れば、なぜ息子が仕事をしないのか?
なぜ親が黙って、彼に飯を食わせて甘やかしているのか、不審に思うのは当たり前だ。
行動を引き延ばすだけの次男
次男に「何とか自分で生活できるようになってほしい」という思いは強い。
次男に手紙を書いて渡し「一度、1人暮らしをしてほしい」という希望もつづった。
それを読んだ次男は「親父の気持ちはよくわかる」、そして「暖かくなったら家を出る」という意思を示した。
ただその後は、Tさんが何度か「暖かくなったぞ」と声を掛けても「もう少し」と、行動を引き延ばしているという。
次男は強迫症状のため、カップ1個を洗うのに30分もかかり、料理もできない。対人恐怖の傾向もある。
それでも甘いとしか言えない
私が思うのは、実態も知らない他人にとやかく言われたくない。という気持ちはわかります。
しかし、どう考えてみても「甘い」と言わざるを得ないと思います。
ひきこもりになるには、親の収入が相応に多く、子どもをひきこもりにさせるだけの余裕があります。
そう言った経済的な事情を知っているから、子どもは親に甘えひきこもりになる。
一方、親も何かと理由を付けては、ひきこもる子どもを許してしまう。
親の責任は重大だと思う
そう言った双方の事情が絡み合い、ひきこもりが無駄に長くなってしまう。
そして、気付いたときには40歳も過ぎていて、いまさら仕事をしようなどとは思わなくなってしまう。
これが、仮に20代前半とかに親が子どもを、無理やりにでも外に出していたら?
もしかしたら、相応に社会に適応できる人になっていたかもしれない。
そういったことなどを考えると、ひきこもりをさせてしまっている親の責任は、重大だと私は思います。
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